別分野の世界に飛び込む
10年以上リハビリテーション病院に勤めていた私は、転職に対する思いが日に日に強くなり、思い切って全く違った分野である放課後等デイサービスに転職することになりました。
理由は諸々あるのですが、一番の決め手となったのは待遇面が良かった点にあります。
今まで同じ病院に勤めてきて、「この分野がやりたい」という気持ちがあったわけではなく、なんとなく続けてきていた経緯がありました。
最初は正直、放課後等デイサービスって親とのやりとりが大変そうだな〜とか、子供に対するリハビリテーションってどうやるんだろうっていう感じに思っていたので、あまりその分野に行くことは考えていなかったのです。
しかし、条件もいいし、全く別分野で理学療法士の可能性を考えるのも悪くないなと考えるようになって思い切って飛び込むことにしました。
まずは仕事を覚える
現在、理学療法士は私一人です。
私以外の方は、保育士や心理士、資格を持っていない方と様々おられます。
そのため、職場の方々も理学療法士に何ができるのかわかっていない部分が多分にあると思います。
理学療法士として働くよりも、まずは一職員として、1日の流れや現状の仕事内容、子供たちの特徴を把握することが大事であると考えました。
その中で現状の課題や自分に求められている役割を手探りで探していきます。
子供たちとの距離感
子供たちと関わっていく中で、信頼関係を築いていくことが非常に大事になってきます。
幸い子供たちは皆素直で、初めての私を見てもそれほど人見知りをせずに話しかけてきてくれます。
この先生はどんな先生だろう?厳しいのかな?優しいのかな?
そう考えながら、色々と私に試してきます。
どこまでやったら怒るのか?どういうことを助けてくれるのか?
様々な行動で私を試してくるのですw
この際の距離感が非常に難しい。
適度に怒り、適度に褒める。
文章にするとこんな感じでしょうが、実際そんな簡単なことではありません。
子供との関わり方を考えることで、自分自身を見つめる時間にもなります。
今後も自分の特色を出しながら、手探りで距離感を図っていきます。
自分の役割とは?
自分が就職した放課後等デイサービスでは、知的障害の方がメインで、身体障害がある方はほとんどいません。
また、特別支援学校ではなく、普通学校の特別支援学級に通学している子供たちです。
そのため、比較的軽度の方が対象となっています。
身体的には杖を使わないと歩けない人はいませんし、車いすを使っている人ももちろんいません。
こういう状況の中、自分の役割として何ができるのだろうか??
そう考える毎日です。
現状では、宿題をしている時の座位姿勢を評価しながら、机や椅子の高さなどの環境面に配慮したり、1日の生活を通して、座位耐久性を評価したり、遊びの中から柔軟性や運動機能を評価したりといったことを実施しています。
また、社会性が身に付いていない子供も多いため、運動を通して、ルールを学んだり、友達と協力して行うアクティビティーを取り入れたりしている状況です。
しかし、ルールを厳格化すれば、理解できない子や機嫌を損ねる子が出てきたりして、「やりたくない」ってなってしまうこともしばしば。
この辺の匙加減が非常に難しいと感じています。
今までは機能的に見て、個別のアプローチを成人に実施してきましたが、これからは集団的アプローチを子供に実施していくことになるのです。
もう全くの別物ですよね。
今後も自分の役割を探しながら、子供と成長しながら働いていきます。
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